Chat Noir -黒猫と私- バイオハザー度Max- Deux(2nd)
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ライラックの香りが懐かしいってどうゆう意味だろう。
あの口調からすると黒猫のお母さんが使ってた香りと似てる…てことだよね。
私は香水なんて使ってないからシャンプーの香りとか??
消毒液臭いとか言われなくて良かったっちゃ、良かったケド…
って、気にするところ違うよ!
黒猫のおうちから帰りながら、私は一人で悶々。
ミケネコお父様は送るって言ってくれたけど、さすがに気まずい。
(かなり失礼な勘違いでお父様を責めちゃったし)
それにしてもミケネコお父様とキスしてなくて良かったー…
ん??
てことは、あれは誰が―――……
私を“朝都”と呼ぶのは―――
やっぱり黒猫?
でも
そんなのありえないよ。
黒猫は早朝のバイトですでに家に居なかったし、おかげで私は黒猫と顔を合わせることなくマンションを出られたわけだけど。
てか考えたら私……かなりひどいことしたよね。
だって酔っ払った挙句、
「家に帰りたくない。黒猫に会いたい」
と、ほざいてわがままを言い、親切にお父様がタクシーで自分の家に連れて行ってくれたものの、家についた途端
爆睡とか…
しかもミケネコお父様は自分の寝室を私に貸してくれて、自分はソファのベッドでお休みとか。
ミケネコお父様はセクハラ上司じゃなく、ジェントルでした。
「ごめんなさぃい」
まぶしい朝日を背にひたすら謝りながら、私は自分のアパートまでの道を走った。