触れないで、杏里先輩!
『そういう風にしか聞こえない』
電話の向こうからは何故か低い声。
「無理ですし、有り得ませんって!」
杏里先輩には見えないのに、私は玄関で全力で左右にブンブン首を振る。
『でも明日から一緒に登校するんでしょ?』
「北川君は朝練で元々早めに行くらしいんです!だから私はついでですよ!」
『へぇ〜、ついでねぇ』
まだご納得していない様子。
何でこんなに不機嫌になるの?
「私は心配性な杏里先輩の不安が少しでも減るかなって、良かったと思ったのに……」
不機嫌の理由が分からず、落ち込みながら溢した。
『……俺のため?』
今の声は少しトーンが上がっていた。
「強引に押し切られたのはありますけど、誰かと一緒なら、杏里先輩も安心してくれるなって……」
私の気持ちが伝わるように話すと数秒後、
電話の向こうからは何故か低い声。
「無理ですし、有り得ませんって!」
杏里先輩には見えないのに、私は玄関で全力で左右にブンブン首を振る。
『でも明日から一緒に登校するんでしょ?』
「北川君は朝練で元々早めに行くらしいんです!だから私はついでですよ!」
『へぇ〜、ついでねぇ』
まだご納得していない様子。
何でこんなに不機嫌になるの?
「私は心配性な杏里先輩の不安が少しでも減るかなって、良かったと思ったのに……」
不機嫌の理由が分からず、落ち込みながら溢した。
『……俺のため?』
今の声は少しトーンが上がっていた。
「強引に押し切られたのはありますけど、誰かと一緒なら、杏里先輩も安心してくれるなって……」
私の気持ちが伝わるように話すと数秒後、