触れないで、杏里先輩!
すると私の髪に杏里先輩が何故か顔を近付けていく。

そこからスローモーションに見えた。

私の髪に杏里先輩は自分の唇を押し付けた。

漫画で見たことがある。

杏里先輩がやると絵になる。

いや、むしろ漫画よりも麗しい。

私は釘付けになっていた。

目の前には伏せた目と長い睫毛。

ゆっくりと瞼が上がると綺麗な青い瞳が私を見た。


「美桜は可愛いよ」
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