触れないで、杏里先輩!
「どうやったら人の恋の手助けって出来るの?」
一人で考えても答えを出せなくて、次の日の放課中に亜季ちゃんを頼った。
「美桜、本当に花純先輩を応援をする気?」
亜季ちゃんは眉を顰めて私を見る。
「勿論」
頷いて返すと亜季ちゃんがハァと溜め息をついた。
「花純先輩はなんて言ってるの?」
「応援しなくて良いって……」
「それなら何もするべきじゃないよ。美桜が出てくとややこしくなるから」
「そう、なのかな……」
「うん、絶対そうなる」
亜季ちゃんにこう言われたし、確かに本人にも何もするなと言われた。
「分かった、見守ることにする……」
「そうしなさい」
仕方なく返すと亜季ちゃんは首を縦に振りながら頷いて返した。
私には恋は別次元の話すぎて、どうすれば正解なのかさっぱり分からない。