触れないで、杏里先輩!
杏里先輩は梅雨の期間、ちゃんと傘を持っていてくれて私はホッとした。
次の週の水曜日、梅雨が明けたのか今日からは晴れ予報だ。
周りから傘が無くなることには不安になったが、杏里先輩の傘の心配をしなくて済むのにはホッとした。
「それにしても今日は暑い……」
昇降口で日傘を差しながら私は溢した。
梅雨が暑さを連れてきたようで、外に居ると火傷でもしちゃうんじゃないかってくらい暑い。
私が長袖のカーディガンを着ているせいもあるけれどね。
「おまたせ」
そこに杏里先輩と花純先輩がやってきたが気になった。
「花純先輩、顔色良くない気がします。大丈夫ですか?」
花純先輩の肌はいつも白いが、今は白より青白い顔をしているから。
「うん、大丈夫。最後の授業が体育だったから、疲れちゃっ……」
花純先輩は言葉を言い切る前にふらっと蹌踉めいた。
危ない!
言葉を出す前に、花純先輩の前に咄嗟に腕を出して身体を支えた杏里先輩。
ヒロインを助けたヒーローみたいで、漫画の世界のように美しく見えた。
次の週の水曜日、梅雨が明けたのか今日からは晴れ予報だ。
周りから傘が無くなることには不安になったが、杏里先輩の傘の心配をしなくて済むのにはホッとした。
「それにしても今日は暑い……」
昇降口で日傘を差しながら私は溢した。
梅雨が暑さを連れてきたようで、外に居ると火傷でもしちゃうんじゃないかってくらい暑い。
私が長袖のカーディガンを着ているせいもあるけれどね。
「おまたせ」
そこに杏里先輩と花純先輩がやってきたが気になった。
「花純先輩、顔色良くない気がします。大丈夫ですか?」
花純先輩の肌はいつも白いが、今は白より青白い顔をしているから。
「うん、大丈夫。最後の授業が体育だったから、疲れちゃっ……」
花純先輩は言葉を言い切る前にふらっと蹌踉めいた。
危ない!
言葉を出す前に、花純先輩の前に咄嗟に腕を出して身体を支えた杏里先輩。
ヒロインを助けたヒーローみたいで、漫画の世界のように美しく見えた。