愛しているので離婚してください~御曹司は政略妻への情欲を鎮められない~
 氷室のボディーガードが星光の後ろに入って美々子に向き直る。

 星光はまだ後ろで起きていることに気づかない。
 どこから来たのか伯母が美々子に抱きついた。

「きゃあー」
 悲鳴と同時に伯母が崩れ落ちる。

 俺は強引に周りの車を停めて通りを渡りながら、後ろを振り返ろうとした星光に大声で呼びかけた。

「星光っ!」

 歩道を渡りながら俺に気づき驚く彼女を抱きしめる。

「綾星さん? 一体……」
「よかった。よかった無事で」
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