愛しているので離婚してください~御曹司は政略妻への情欲を鎮められない~
理解があるなぁと氷室さんは笑って、私のガラスにチーンとグラスを当てる。
でもね、氷室さん。
家にいるとかいないとか。そういうことじゃないんですよ。
少なくとも私は、不在を理由に離婚を言い出したわけじゃないですから。
それにしても、ひと月か。
長いなぁ……。
『頼む、半年、いや三カ月でいい。俺を見てくれないか。君と向き合う時間がほしいんだ』
無理しなくてもいいのに。
「氷室さん、今夜はちょっと酔いたい気分なんです。付き合ってくださいね」
「おお、珍しいな」
これは、賭だ。
離婚に向けて勢いをつけるための。
私は初恋を利用する。
「氷室さんにお願いがあるんです」
でもね、氷室さん。
家にいるとかいないとか。そういうことじゃないんですよ。
少なくとも私は、不在を理由に離婚を言い出したわけじゃないですから。
それにしても、ひと月か。
長いなぁ……。
『頼む、半年、いや三カ月でいい。俺を見てくれないか。君と向き合う時間がほしいんだ』
無理しなくてもいいのに。
「氷室さん、今夜はちょっと酔いたい気分なんです。付き合ってくださいね」
「おお、珍しいな」
これは、賭だ。
離婚に向けて勢いをつけるための。
私は初恋を利用する。
「氷室さんにお願いがあるんです」