粗大ごみを拾ってしまった（番外編その４）大森VS巫女の恋愛格差問題

大森の決意

＜大森の事務所・問題解決に向けて＞

オフィスに戻ると、
大森は
リシェルからの緋色のネクタイを、小さな箱に入れた。

それから、
獄界に戻るために、
書類をまとめようとした時だった。

瞑王がドアの側に立っていた。

「大森に無理はさせられない・・と、思っていた」

大森は
ビジネスバックに入っていた、
ラップの箱を取り出した。

「すぐに私の代理を手配します」
そう言って、
ラップの箱を机の上に置いた。

瞑王は思い出すように
「あの時の・・
壁ドンのキスは
大森らしくなかった・・・」

大森は
瞑王の顔を見たくなかったので、
手元の書類に目を移した。

瞑王も
視線を合わせることなく、
窓の外を見た。

「あのキスは・・・
リシェルに向けてのものだったのだな」

瞑王はリシェルを思い起こさせる・・

「そうですね・・」
大森は、否定をしなかった。

「俺は大森を信頼している。
能力的にも大森以上の人材はいない。
天界にも、冥府にも、獄界にも」

大森は
やっと瞑王の顔を見たが、
首を横に振った。