粗大ごみを拾ってしまった(番外編その4)大森VS巫女の恋愛格差問題
<現世・大森のマンション>

「大森様ぁ・・起きたの・・?
コーヒー入れますぅ?」

リシェルが目をこすりながら、
布団から出て来た。
「ああ、頼む」

リシェルが大森の背中に、子どものように抱きついてきた。

「あのね・・おんぶして
キッチンまでお願いします」

神殿の教皇とはとても思えない・・甘ったれになっている。

「まったく・・」
と言いつつ、
大森は片膝をついて、屈む(かがむ)姿勢を取った。

これでは夫婦ではなく、
父と娘ではないか・・・

「てへへへへ・・」
リシェルは嬉しそうに笑う。

大森はピンクのうさぎを
おんぶして、キッチンに向かった。

リシェルが大森の耳元で、
小さな声でささやく。

「今日は早く帰ってきてくださいね」

「ああ、瞑王様の無茶ぶりがなければね」

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