一晩だけあなたを私にください～エリート御曹司と秘密の切愛懐妊～

人生をリセットしよう。
そう決心して大学は女子大に通い、卒業後は沖田不動産に就職。
いい友達や同僚に恵まれて幸せだった。
恵子さんは私に第二の人生を与えてくれたのだ。
【あまり時間ないからカフェでいい？　会社の隣にあるカフェで待ってて】
メッセージを返して席を立つと、すぐに恵子さんから返事がきた。
【わかったわ】
スマホをバッグに入れ、オフィスを出てカフェに向かう。
カフェの窓から恵子さんの姿が見えて手を振ったら、彼女が気づいて手を挙げた。
赤髪のショートヘアが目を引く美人で、耳にはダイヤのピアスをしている。
カフェに入ると、恵子さんが私を見て微笑んだ。
「久しぶりね、雪乃ちゃん。痩せたんじゃない？」
「最近仕事が忙しくて」
恵子さんに会うのは去年の年末一緒に食事をして以来だ。
その時は結婚の話もなく、私は元気だった。
「ちゃんと食べなきゃダメよ」
恵子さんに注意され、笑って頷く。
「うん。わかってる」