一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
カフェに入ると、雪乃の叔母さんは店員が持って来た水をひと口飲むと、グラスを見つめながら話し始めた。
「どこから話せばいいのか。……雪乃が高校三年の時にある事件をきっかけに不登校になりました」
「ある事件とは?」
「同級生の男子に強姦されそうになったんです。未遂に終わりましたが、相手の男子生徒は地元の名士の息子でなんのお咎めもなく、雪乃は学校に行くのが怖くなって、私のところで預かることになったんです」
それで叔母さんの家で暮らすようになったのか。
話を聞いて怒りが込み上げてきた。
俺と身体を重ねた時に彼女の身体が強張ったのは、恐らく松本に犯されそうになったからだろう。
男と触れ合うのは怖かったはず。
それでも彼女は俺に抱かれることを望んだ。
「その男子生徒の名前は松本悠馬ではありませんか?」
雪乃の寮に彼女の同級生が現れたこともあり、彼女のクラスメイトについて渡辺に調べさせたら、松本の名前が浮上した。なぜ浮上したかというと、雪乃の父親が松本から融資を受けていることがわかったのだ。
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