一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
亜希ちゃん、もし怜に尋問されていたらごめん。
でも、彼女ならうまく言ってくれるかもしれない。
いずれにせよ、彼女に無事に着いたことを知らせておこう。
【亜希ちゃん、おはよう。今朝福井に着きました。そっちは大丈夫かな?】
メッセージを送ったらすぐに既読がついた。
【おはようございます。部のみんな雪乃先輩いないって大騒ぎですが、心配しないでください。でも、覚悟はしていたんですけど、先輩のいないオフィスは寂しいです。沖田さんはまあ、予想通りの反応でした】
予想通りの反応……か。
やっぱり怜は亜希ちゃんに私のことを聞いたんだろうな。
【亜希ちゃん、ごめんね】
怜に責められる後輩の姿を想像して謝ったら、また即返信が来た。
【こっちは大丈夫。それよりちゃんと食べること】
その文面を見てなぜか怜の顔が浮かんだ。
亜希ちゃんというより彼に言われてるみたい。
馬鹿ね。
怜のメッセージじゃないのに、どんだけ彼のことで頭がいっぱいなのよ。
でも……怜に会いたい。
彼の声が聞きたい。


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