一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
「大丈夫です。ちょっと彼と庭園で話してきます」
彼女にそう告げて松本についていく。
着物を着ていて早く歩けなかったが、彼が私の歩調に合わせた。
「さっきの雪乃の義姉だろ? 仲がいいんだな」
「それがなにか? あなたには関係ないと思いますが」
松本に冷たい視線を向けると、彼はやれやれといった様子で溜め息をついた。
「結婚したら関係あるんだけどな」
「結婚しないと言ってるじゃないですか! もう忘れました?」
キッと松本を睨みつけたら、ハハッと笑われた。
「忘れてないけど、雪乃の気が変わると思ってな」
「変わらないわ」
冷ややかに言って案内に従い、早足で庭園に向かう。
エレベーターがあったが、あえて中央にあるエスカレーターで一階に降りる。
松本と閉鎖空間でふたりきりになりたくなかった。
そんな私の心中を知ってか知らずか、彼は口元に笑みを浮かべている。
それがなんとも不気味だった。
ガラス扉を開けると、こぢんまりとした日本庭園があった。
彼女にそう告げて松本についていく。
着物を着ていて早く歩けなかったが、彼が私の歩調に合わせた。
「さっきの雪乃の義姉だろ? 仲がいいんだな」
「それがなにか? あなたには関係ないと思いますが」
松本に冷たい視線を向けると、彼はやれやれといった様子で溜め息をついた。
「結婚したら関係あるんだけどな」
「結婚しないと言ってるじゃないですか! もう忘れました?」
キッと松本を睨みつけたら、ハハッと笑われた。
「忘れてないけど、雪乃の気が変わると思ってな」
「変わらないわ」
冷ややかに言って案内に従い、早足で庭園に向かう。
エレベーターがあったが、あえて中央にあるエスカレーターで一階に降りる。
松本と閉鎖空間でふたりきりになりたくなかった。
そんな私の心中を知ってか知らずか、彼は口元に笑みを浮かべている。
それがなんとも不気味だった。
ガラス扉を開けると、こぢんまりとした日本庭園があった。