一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
《叔母から話を?》
『恵子さんはとても素敵な方ですね。雪乃さんのことを心配して知っていることを僕に話してくれました。あなたの連絡先も彼女が教えてくれまして』
《そうなんですね》
『最近の彼女は元気もなくて見られませんでした。僕に内緒で会社を辞めてその建設会社の御曹司と結婚しようとしているようですが、僕としてはなんとしても阻止したい』
そう自分の気持ちを伝えると、彼女のお兄さんは少し沈んだ声で返した。
《やはり雪乃は悩んでいたんでしょうね。父の命令は絶対で妹は父に嫌と言えなかったんだと思います。私も妹には幸せな結婚をしてほしい》
彼も雪乃の結納には反対していて、俺が彼女と結婚したいと誠心誠意伝えたら協力してくれることになった。
今日午後六時にこのホテルのラウンジで会うことになっている。
部屋に行き、ノートパソコンを出してメールの処理をすると、スマホを出してその画面をじっと見た。
昨日の夜雪乃に電話したが、やはり電話は繋がらなくなっていた。
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