一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
メッセージを送っても既読はつかなかったし、もう連絡先を変えたのだろう。
沢口さんは雪乃の連絡先を知っているに違いないが、あえて聞かなかった。
俺が連絡しても雪乃は出ないかもしれないから。
それに今俺は福井にいる。
本当は昨日雪乃が焼肉屋に現れなかった時点で彼女を追いたかった。
だが、ついにここに来たんだ。
「なにがなんでも雪乃を連れて帰る」
ギュッとごぶしを握ってじっと見つめる。
どれだけそうしていただろう。
いつの間にか空が暗くなっていて、スマホに目をやると午後五時四十七分だった。
「そろそろ行かないとな」
部屋を出て一階のラウンンジに向かうと、メガネをかけたスーツ姿の男性がひとり奥の席に座っているのが見えた。
目元がなんとなく雪乃に似ている。
きっと彼が雪乃のお兄さんに違いない。
「山本海さんですか?」
コーヒーを飲みながらスマホを見ている男性に近づいて声をかけた。
「はい、山本海です」
スーツ姿の男性が俺に目を向けながら立ち上がった。
沢口さんは雪乃の連絡先を知っているに違いないが、あえて聞かなかった。
俺が連絡しても雪乃は出ないかもしれないから。
それに今俺は福井にいる。
本当は昨日雪乃が焼肉屋に現れなかった時点で彼女を追いたかった。
だが、ついにここに来たんだ。
「なにがなんでも雪乃を連れて帰る」
ギュッとごぶしを握ってじっと見つめる。
どれだけそうしていただろう。
いつの間にか空が暗くなっていて、スマホに目をやると午後五時四十七分だった。
「そろそろ行かないとな」
部屋を出て一階のラウンンジに向かうと、メガネをかけたスーツ姿の男性がひとり奥の席に座っているのが見えた。
目元がなんとなく雪乃に似ている。
きっと彼が雪乃のお兄さんに違いない。
「山本海さんですか?」
コーヒーを飲みながらスマホを見ている男性に近づいて声をかけた。
「はい、山本海です」
スーツ姿の男性が俺に目を向けながら立ち上がった。