一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
4、酒は飲んでも飲まれるな
目覚めたら怜の腕の中。
なぜまた彼とベッドにいるのか。
ここは彼の家だ。
昨夜はこたつのあるお店で鍋を食べて……緊張を解そうと日本酒も積極的に飲んだ。
それがこの悪夢の展開の要因になったらしい。
彼の家にどうやって来たのか記憶がない。
こたつの店から怜のマンションに瞬間移動なんてありえないから恐らくタクシーに乗せられたのだろう。
私って……馬鹿じゃないの。
お酒飲みすぎだよ。
いつもは自分でちゃんと帰宅できる程度しかアルコールは口にしない。
それでも飲んでしまったのは、自分がおかしな精神状態だったのと、怜への信頼があったからだろう。
だからって、記憶なくすまで飲むなんて……。
昨夜の自分に忠告したいが、もう遅い。
怜が寝ている間に帰りたい。
もう心臓の鼓動が激しくてそのうち呼吸困難になりそうだ。
頭がパニックになりつつもなんとか彼の抱擁を解こうとしたら、頬にいきなりキスされてビックリした。
「お、お、沖田くん? ……起きてる?」
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