一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
今夜高熱を出したようにーー。
しばらく様子を見守る方がいいだろう。だが、離れはしない。彼女のそばにいる。
雪乃の家族のことを調べるか。
実家は福井だと言ってたはず。
雪乃と仲がいい沢口さんならなにか知らないだろうか。
考えてみたら雪乃の家族のことをあまりよく知らない。昨日彼女に兄がいることを初めて知った。
祖母が亡くなるまでは彼女は普通に笑っていたのだ。
でも今はそうじゃない。
笑っていてもどこか寂しそうで……その理由を俺に打ち明けてくれないのがもどかしい。
今日ドライブしたのだってそんな彼女を元気づけたかったから。
俺に話してくれたら力になれるのにな。
雪乃を見つめながらそんなことを思ったら、彼女が熱に浮かされうわ言を言った。
「沖田くん……ごめん」
目から涙が溢れ頬を伝う。
なにが『ごめん』なんだろう。
どんな夢を見ているのか。
「雪乃……また名字で呼んでるぞ」
そう突っ込んで彼女の涙を拭い、また彼女の熱を測った。
「……三十九度か」
数時間はこの状態が続きそうだ。
しばらく様子を見守る方がいいだろう。だが、離れはしない。彼女のそばにいる。
雪乃の家族のことを調べるか。
実家は福井だと言ってたはず。
雪乃と仲がいい沢口さんならなにか知らないだろうか。
考えてみたら雪乃の家族のことをあまりよく知らない。昨日彼女に兄がいることを初めて知った。
祖母が亡くなるまでは彼女は普通に笑っていたのだ。
でも今はそうじゃない。
笑っていてもどこか寂しそうで……その理由を俺に打ち明けてくれないのがもどかしい。
今日ドライブしたのだってそんな彼女を元気づけたかったから。
俺に話してくれたら力になれるのにな。
雪乃を見つめながらそんなことを思ったら、彼女が熱に浮かされうわ言を言った。
「沖田くん……ごめん」
目から涙が溢れ頬を伝う。
なにが『ごめん』なんだろう。
どんな夢を見ているのか。
「雪乃……また名字で呼んでるぞ」
そう突っ込んで彼女の涙を拭い、また彼女の熱を測った。
「……三十九度か」
数時間はこの状態が続きそうだ。