一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
俺に意見する渡辺の表情はいつになく厳しい。
「雪乃に倒れられては困るんだ。今日も熱があって会社を休ませたし」
わざと雪乃のことを下の名前で呼んで彼女との関係を仄めかすと、渡辺は楽しげに笑った。
「本気で好きなんだな。わかった。調べるよ」
「頼む」
ポンと渡辺の肩に手を置いたら、彼はニヤリとした。
「この貸しは高くつくよ」
「はいはい。なんでも欲しいもの言えよ」
「だったら、お前が社長になったら俺を重用しろよな」
親友の要求にフッと笑った。
「言われなくても俺に右腕になってもらうから安心しろ」


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