転生令嬢~彼が殺しにやって来る~
図書室
「フロタリア様、図書室に行きませんか?」
「あら、私はラウンジに行こうと思っているのよ?」
その日の学びを終えた私達は、他の令嬢達と共に歓談したくて移動している最中。
ところがジャクリンが私の腕を引っ張り、図書室へと誘う。
いつもラウンジに行くのは決まり事のようなものなのに。
「ですが、ラウンジには人がたくさんいてフロタリア様が疲れてしまわれます」
「人がたくさんいるのはいつもの事でしょ?」
「あ、フロタリア様……!」
私はとにかくラウンジに行きたかった。
いつもはネヴィル様のご学友が一緒で、あまり話す事ができない。 食堂でも必ず誰かが側にいて、私が近づこうとすると遮られるのだ。
私は婚約者なのに、ネヴィル様と親しくする機会がない。
何か二人の間に高くて透明な壁があるような気がする。
入学してからの唯一の悩みがあるとしたら、それだろう。 だからもう我慢も限界だったのだ。
「あら、私はラウンジに行こうと思っているのよ?」
その日の学びを終えた私達は、他の令嬢達と共に歓談したくて移動している最中。
ところがジャクリンが私の腕を引っ張り、図書室へと誘う。
いつもラウンジに行くのは決まり事のようなものなのに。
「ですが、ラウンジには人がたくさんいてフロタリア様が疲れてしまわれます」
「人がたくさんいるのはいつもの事でしょ?」
「あ、フロタリア様……!」
私はとにかくラウンジに行きたかった。
いつもはネヴィル様のご学友が一緒で、あまり話す事ができない。 食堂でも必ず誰かが側にいて、私が近づこうとすると遮られるのだ。
私は婚約者なのに、ネヴィル様と親しくする機会がない。
何か二人の間に高くて透明な壁があるような気がする。
入学してからの唯一の悩みがあるとしたら、それだろう。 だからもう我慢も限界だったのだ。