転生令嬢~彼が殺しにやって来る~
噂話
「またあの二人、一緒だったよ」

「最近特にだな」

「婚約でもするだろうか?」

「それはないだろう。 二人とも婚約者がいるのだからな」

「彼女は侯爵家だろ?」

「その婚約者は公爵家だ」

「わざわざ格下の男と一緒になる物好きはいない」

「ただのよくある遊びか」

「だが、あの女はお高い」

「そのお高い女があいつの部屋を何度も訪れるのだから安いのではないか?」

「あいつの婚約者はこの学校にいるのだろう?」

「あぁ、確か男爵令嬢だ」

「そういえば、つまらない女だから飽きたとか話してたらしいな」

「だとしたら、格上の女をあいつが手離すはずがない。 捨てられるとしたら、その婚約者の方だろう」
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