転生令嬢~彼が殺しにやって来る~
「お馬鹿さんなフロタリアお嬢様には、どうして私達の話が理解できないのかしらね?」

「つまり、だ。 俺達は魔術を使ってお前を殺し、この過去へと転生させた。 そして俺達は転移してお前を追い掛けて来たというわけだ」

「貴方が何度も転生を繰り返しているのは、その魔術の為よ。 私達が満足するまで貴方の地獄はどこまでも続くの」

「なのに、お前は転生後の記憶のみしか覚えていない。 地獄を味わったはずの過去が消えているのは、誰かの力が働いているとしか思えなかった」

「貴方達も死んだ、と言うの?」

「そうではない、俺達は生きているさ。 お前を土に埋めたら向こうに帰るつもりだ」

「それももう終わり。 だってフロタリア、貴方はネヴィルと結婚しないのよ? 今ここで死ぬの」

「貴方達の言う転生とネヴィル様との結婚、どう関係が?」

「貴方はね、憎らしいくらいの幸せな顔でネヴィルとの結婚生活を送っていたわ」

「フロタリアが死ねば、ネヴィルはおそらくエマと幸せな結婚生活を送るだろうさ。 俺達にはそんなもの興味無いがな」
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