昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う

ぎゅっと両手を拳に握って、体育館内へ入っていく。

茶色い床に踏み込んで視線をさまよわせると、先に来ていた矢崎さんたちを発見した。


「頑張ろー!」

「まず一勝!」


わたしを除いた四人で、声を掛け合いハイタッチしている。

疎外感に、心が一瞬ひるむ。けれど雨夜くんの笑顔を思い出して、手足に力を入れて踏ん張った。


そうしていよいよ、試合開始時間となった。

わたしたちは黄緑色のゼッケン。相手の二年生に配布されているのは、赤色のゼッケン。

コートの真ん中、黄緑と赤で向かい合って一列に並ぶ。


「「よろしくお願いします!!」」


互いに頭を下げたあとは、それぞれ代表者を出してのジャンプボールだ。

黄緑チームのジャンパーは矢崎さん。黄緑と赤が向き合うちょうど真ん中で、審判がボールをトスする。
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