昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う

――パシッ!

ボールに触れたのは、矢崎さんだ。

矢崎さんが飛ばしたボールを相河さんがうまくキャッチし、そのままドリブルに入る。


「舞花!」


そしてひとり抜いたところで、ゴール下に走り込んでいた矢崎さんにパスを出した。


「おっしゃ!」


受け取った矢崎さんは声を上げると、すぐさまシュートフォームに入る。

願いをかける間もなく、ボールは見事、ネットの中に吸い込まれた。


「イエーイ! 舞花、やるう!」

「任せとけーい!」


パアン!とハイタッチするふたり。さすがバスケ経験者だと、わたしは感嘆の息を漏らす。


こんなに上手なら、二回戦進出は確定かもしれない。

そう思ったけれど、以降は順調には進まなかった。
< 149 / 365 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop