昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う

無我夢中で、雨夜くんから教わった通り、体勢を低くしてドリブルに入る。

ぎこちない動きで、三回、四回。そこで止まってボールを両手に持つ。


足を開いて見据えたゴール。

膝を曲げ、全身をバネみたいにして、渾身の力でボールを送り出す。


ハッとこぼれる息。お願い、入って。

強く祈って、まばたきもせず見つめたその先。


――バシュッ!


「……っ!」


鳴ったのは、ネットがこすれる気持ちのよい音。

わたしの放ったボールは、しっかりとゴールリングをくぐり抜けていた。


は、入った……。

その瞬間、ピーッ!と終了の笛が鳴る。


三十八対四十。わたしたちの、勝ちだ。

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