昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う
わけが、わからなかった。
理解することを、頭がやめていた。
心が拒否していた。拒絶していた。
全身が、小刻みにふるえ出す。カチカチと歯が鳴る。
なんで。どうして。どうして。どうして。
どうして、美和が。なんで。
美和がとまどいながら、一歩、こちらに歩み寄ってくる。
その瞬間、わたしはきびすを返し、そのまま無我夢中で廊下を走り出していた。
「永田さん⁉︎」
驚く雨夜くんの声だけは、耳に届いた。
けれどおそろしくて、肺が潰れたように息が苦しくて。
もうただ、転ばないように、懸命に足を動かすことしかできなくて。
うまく回り始めた日常。輝き出した世界。
その世界は……ものの見事に、暗転した。