昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う


悪口を投げつけられる夢。おそろしい化け物に追いかけられる夢。

中二のあの日から、わたしはたくさんの悪夢を見てきた。


もう嫌だというほど、たくさん。

そしてその悪夢の中でも、一番多く見たものがある。


それは……自分が、化け物になる夢だ。


悪夢のはじまりは、美しい景色で。

夢の中でわたしは、美和と笑い合いながら、草原の上を走っている。


とても綺麗な草原。草は陽光を反射してキラキラ輝き、ところどころに可愛い花が咲いていて。

足に触れる草はしなやかで、皮膚を優しく撫でるよう。


けれど走っているうちに、突然草原は終わる。断崖絶壁の崖が、現れるんだ。


危ない……!
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