昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う
そして今は、ラジオ体操になんて取り組んで、手術を受けることに前向きになってくれているみたいだ。
腕を大きく動かしている祖母を後ろから見ながら、感慨深い気持ちでいっぱいになる。
――母親に、会いに行く。
今日が、その決戦の日だ。今から支度を済ませたら、母親がいるという家を訪問する。
俺ひとりだったら、絶対にしきらなかった決断だ。
幼いころからずっと、許せないと思ってきた相手。
今更会いに行ってなどやるものかと、意地になって。さらに憎く思って。
でも心のどこかでは、最後の機会を逃していいのかって。
自分はこの黒い思いをずっと引きずっていくのかって、そんな風にも思っていた。
俺の背中を押してくれたのは、永田さんだ。
永田さんがいなかったら、俺はこんな今日に、とてもたどり着けなかった。