昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う

結局その後、祖母のすすめでラジオ体操第二を一緒にさせられて。

関節を十分に動かしてから、俺は家を出て最寄り駅のホームに立った。


今日はとても暑い。かげろうが起こって、線路がユラユラしているように見える。


母親が今暮らしている家の場所は、祖母に教えてもらった。

決して近場とは言えないけれど、電車を使えば十分行ける範囲だ。

居場所なんて検討もつかなかったから、同じ県に住んでいるとは思ってもみなかった。


線路から空に視線を投げる。青々とした空のまばゆさに、目を細める。


憎い、許せない。ずっとそればかり思ってきたけれど、いざ会うとなると、気持ちが定まらなかった。

どういう心境でいればいいのかわからない、というのが正直なところだ。幼いあのころからは、時間が経ちすぎているから。


ーーガタン、ゴトン。

俺が立っているのと対側のホームに、電車がすべり込んでくる。
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