昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う

教室では、しょっちゅう一緒にいた。

ただ、俺は明山を〝友達〟というカテゴリーには当てはめることをしなかった。


だって、もし中学のときに出会っていたら、絶対に親しくはなっていないタイプだ。

最低なことに、少し下に見ていた部分もあったと思う。

自分は、落ちこぼれた不良とは違うって。進学校に行けたのに、環境のせいで仕方なく夜間に来たんだからって。


それに明山だって、俺と本当の友達になる気なんてないのだろうと思っていた。

ただ、暇だから一緒にいるヤツがほしかっただけ。

俺のことを、夜間で勉強を教えてくれる相手くらいにしか考えていないはず。


俺が休学したところで、とくになにも思わないだろう。

そう、とらえていたけれど。


【涼ー! 生きてるかー!】

【イケメン、応答せよ】


俺が、手術費を早急に稼ぐために学校に行かなくなってから。

明山は何度も何度も、俺のスマホにメッセージを入れてきた。
< 314 / 365 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop