昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う
◇
春と夏。その境目は、ちょうど五月におとずれる。
五日までが春で、六日からが夏。暦の上ではおおよそ、そのように決まっているらしい。
……たしかに、ちょっと日差しが強くなったかもしれないな。
満員電車から降りて、学校へと向かっている朝。
むき出しになった腕に焼けつく感じを受けて、わたしはそう思った。
五月下旬の今の空気は、夏と呼ぶにはまだ暑さが足りない。
けれど日焼け止めが必要かな、と思う日は徐々に増えてきた。
そして……チリッと。先ほど腕に起こった感覚が、次は首の後ろに起こる。
あっと気づいて少しだけ頭を上げると、地面のみしかうつっていなかった視界が開けた。
確認できてしまう、自分と同じく歩いて学校に向かう生徒の姿。
思わずまたうつむきたくなったけれど、ぐっとこらえた。
だって……頑張ろうって。前を向こうって、決めたから。
春と夏。その境目は、ちょうど五月におとずれる。
五日までが春で、六日からが夏。暦の上ではおおよそ、そのように決まっているらしい。
……たしかに、ちょっと日差しが強くなったかもしれないな。
満員電車から降りて、学校へと向かっている朝。
むき出しになった腕に焼けつく感じを受けて、わたしはそう思った。
五月下旬の今の空気は、夏と呼ぶにはまだ暑さが足りない。
けれど日焼け止めが必要かな、と思う日は徐々に増えてきた。
そして……チリッと。先ほど腕に起こった感覚が、次は首の後ろに起こる。
あっと気づいて少しだけ頭を上げると、地面のみしかうつっていなかった視界が開けた。
確認できてしまう、自分と同じく歩いて学校に向かう生徒の姿。
思わずまたうつむきたくなったけれど、ぐっとこらえた。
だって……頑張ろうって。前を向こうって、決めたから。