視線が絡んで、熱になる【完結】
シートベルトを外しながら首を傾げる涼に、はぁと息を吐いて違いますと今度は明瞭な声で言った。
違う、と否定しながらも実際の関係性を言葉にして伝えることに躊躇する。だって、セフレなどと先輩社員に言えるほどの関係性でもないし業務中だ。一番は軽い女だと思われたくないのかもしれない。
「その…付き合ってはないんです」
「…え?付き合ってないって。そんなことある?だって不破マネージャーが体だけの関係の女性を社内で作るとは思えないけど。あ、でも智恵さんはそうなのかな…」
「そうなんですか?智恵さんは、本命だったと思いますよ。あれだけ綺麗なんですから」
「んー。微妙だよね。すぐに別れてるし。でも琴葉ちゃんは絶対本命だって!俺あんなに女性に対して気にかけてるマネージャー初めて見たよ」
「それは、涼さんの勘違いですよ。私はそうは思わないし」
「そんなことないって!だってさ…智恵さんと付き合っている時だってああいう感じはなかったよ。送るとか、体調大丈夫か?とかあんなに心配してなかった。それに、俺見てたけどかなり琴葉ちゃんのこと見てたよ」
「そうなんですか?」
「そうそう!」
そうだったらあのような表情はしないだろう。
―好き
そういった瞬間の顔を思い浮かべるたびに、心臓が痛みだす。
とりあえず琴葉たちは車を降りて、理道に向かった。
理道との打ち合わせは順調だった。
今日は理道の商品を見せてもらえることになっている。
話し合いでは、いつもの通り西田と勝木が説明をしている。
細くて折れてしまいそうなほど華奢なのに堂々としているからか、声に張りがあるからなのかわからないがいつだって彼女は自信に満ち溢れている。
琴葉の周りにはこうなりたい、という目標にしたい人がたくさんいる。それは社会人として非常に恵まれていると感じる。
違う、と否定しながらも実際の関係性を言葉にして伝えることに躊躇する。だって、セフレなどと先輩社員に言えるほどの関係性でもないし業務中だ。一番は軽い女だと思われたくないのかもしれない。
「その…付き合ってはないんです」
「…え?付き合ってないって。そんなことある?だって不破マネージャーが体だけの関係の女性を社内で作るとは思えないけど。あ、でも智恵さんはそうなのかな…」
「そうなんですか?智恵さんは、本命だったと思いますよ。あれだけ綺麗なんですから」
「んー。微妙だよね。すぐに別れてるし。でも琴葉ちゃんは絶対本命だって!俺あんなに女性に対して気にかけてるマネージャー初めて見たよ」
「それは、涼さんの勘違いですよ。私はそうは思わないし」
「そんなことないって!だってさ…智恵さんと付き合っている時だってああいう感じはなかったよ。送るとか、体調大丈夫か?とかあんなに心配してなかった。それに、俺見てたけどかなり琴葉ちゃんのこと見てたよ」
「そうなんですか?」
「そうそう!」
そうだったらあのような表情はしないだろう。
―好き
そういった瞬間の顔を思い浮かべるたびに、心臓が痛みだす。
とりあえず琴葉たちは車を降りて、理道に向かった。
理道との打ち合わせは順調だった。
今日は理道の商品を見せてもらえることになっている。
話し合いでは、いつもの通り西田と勝木が説明をしている。
細くて折れてしまいそうなほど華奢なのに堂々としているからか、声に張りがあるからなのかわからないがいつだって彼女は自信に満ち溢れている。
琴葉の周りにはこうなりたい、という目標にしたい人がたくさんいる。それは社会人として非常に恵まれていると感じる。