視線が絡んで、熱になる【完結】
今日は嫌じゃないか聞かないようだ。
嫌ではないことが彼に伝わっているのだろうか。

「元カレ、か」
「…柊さん?」

柊の手が琴葉のパジャマを脱がせていく。ほんのりと赤みを帯びた体が照明に照らされる。すぐに琴葉が露になる胸元を手で隠そうとするとそれを柊が阻止する。片手で琴葉の両手首を掴み、琴葉の頭上に固定する。
そのままキスをされると、今度は舌が琴葉の頬、首筋へと移動する。

「過去は変えられない。でも塗り替えることは可能だと思っている。琴葉の過去をすべて俺が塗り替えたい」
「…は、いっ…」

呼吸が浅くなっていくのを感じながら必死に彼の愛撫を受け止める。普段以上の激しいセックスに抑えたくても声が漏れていく。
琴葉はくたりと体を脱力させ、無抵抗のまま柊に抱かれた。

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