視線が絡んで、熱になる【完結】
―18過ぎ
琴葉は配属されてまだ日が浅いから今日は定時で帰ろうと考えていた。
営業第一部から第六部までは仕事はこれから、というくらいフロアは慌ただしい。
「じゃあ俺これから制作の方と打ち合わせしてきます。琴葉ちゃんは帰っていいよ!来週あたりから忙しいから」
「ありがとうございます」
涼がバインダーを手に持ち、立ち上がると琴葉に向けて爽やかな笑顔でそう言った。
正面の智恵も同様に席を立ち、ノートパソコンを手にしてフロアへ出る。
アウトルックでチームの予定を見るとほぼ全員がミーティングや外勤で予定が埋まっている。
「…すごいなぁ」
少し前の人事部ならば繁忙期以外は基本定時で帰宅していたから、余計に営業部の人の体が心配になる。
会社はフレックスタイム制を推奨しているから部署によっては午後出社の社員の方が多いというのも珍しくない。
「お疲れ様でした」
荷物をまとめて挨拶をしてフロアを出た。初めての外勤を経験したということもあり、エレベーターに乗る時にはどっと疲れが出てきた。
一階にエレベーターが到着し、ヒールを鳴らしながらエントランスを抜ける。
今の時間に帰宅する社員はコーポレートが多いだろう。そんな中、営業なのに先に帰宅するのは心苦しい。
「…あ、そういえば…」
柊のことを思い出して苦い顔をする。
柊の自宅へ向かう気力もないし後で連絡を入れておこうと考えた。
琴葉は配属されてまだ日が浅いから今日は定時で帰ろうと考えていた。
営業第一部から第六部までは仕事はこれから、というくらいフロアは慌ただしい。
「じゃあ俺これから制作の方と打ち合わせしてきます。琴葉ちゃんは帰っていいよ!来週あたりから忙しいから」
「ありがとうございます」
涼がバインダーを手に持ち、立ち上がると琴葉に向けて爽やかな笑顔でそう言った。
正面の智恵も同様に席を立ち、ノートパソコンを手にしてフロアへ出る。
アウトルックでチームの予定を見るとほぼ全員がミーティングや外勤で予定が埋まっている。
「…すごいなぁ」
少し前の人事部ならば繁忙期以外は基本定時で帰宅していたから、余計に営業部の人の体が心配になる。
会社はフレックスタイム制を推奨しているから部署によっては午後出社の社員の方が多いというのも珍しくない。
「お疲れ様でした」
荷物をまとめて挨拶をしてフロアを出た。初めての外勤を経験したということもあり、エレベーターに乗る時にはどっと疲れが出てきた。
一階にエレベーターが到着し、ヒールを鳴らしながらエントランスを抜ける。
今の時間に帰宅する社員はコーポレートが多いだろう。そんな中、営業なのに先に帰宅するのは心苦しい。
「…あ、そういえば…」
柊のことを思い出して苦い顔をする。
柊の自宅へ向かう気力もないし後で連絡を入れておこうと考えた。