視線が絡んで、熱になる【完結】
視力が悪くてもわかる彼のまつ毛の長さや、切れ長だが綺麗な二重瞼、高い鼻、それらは誰が見でも整った顔立ちだ。そのような男が琴葉に“女としか見ていない”などと発言するだろうか。モテるであろう柊にとって琴葉はただの部下でしかないはずだ。たとえ昔ほんの少しの面識があったとしても、だ。
柊が肘をベッドに沈めて琴葉の顔をまじまじと見つめる。
恥ずかしくなって目を逸らしたいのに逸らさせてくれないのは彼の眼光があまりにも強いからだ。
すっと彼の手が琴葉の頬を撫でる。それだけなのに大きく肩を揺らした。
「す、ストップ!」
「まだ何もしてない」
不満そうな声が聞こえたかと思えば、その手が琴葉の前髪を掻き分けて額を露にするとそこにキスを落とした。
「…まっ…て…」
何をされたのか、理解する頃には潤んだ目が彼のそれと重なった。
ドキドキするし、お腹のずっと奥が熱い。この感覚を知っている。それは春樹に初めてを捧げたあの夜、だ。
柊が肘をベッドに沈めて琴葉の顔をまじまじと見つめる。
恥ずかしくなって目を逸らしたいのに逸らさせてくれないのは彼の眼光があまりにも強いからだ。
すっと彼の手が琴葉の頬を撫でる。それだけなのに大きく肩を揺らした。
「す、ストップ!」
「まだ何もしてない」
不満そうな声が聞こえたかと思えば、その手が琴葉の前髪を掻き分けて額を露にするとそこにキスを落とした。
「…まっ…て…」
何をされたのか、理解する頃には潤んだ目が彼のそれと重なった。
ドキドキするし、お腹のずっと奥が熱い。この感覚を知っている。それは春樹に初めてを捧げたあの夜、だ。