視線が絡んで、熱になる【完結】
自分はどうかしてしまったのだろうか、ボーっとする頭で必死に考えるがいくら考えたって答えは出ない。
柊は自分で言った通り、キス以上のことはしてこなかった。
では、もしも…それ以上のことをしたいと言ったら、彼はするのだろうか。
「寝るんですか…」
天井にぶら下がる見たこともないような照明を見ながら訊く。琴葉の言葉に続くようにして照明が暗くなっていく。木製のベッドサイドテーブル上にある柔らかな照明が部屋を灯す。
「寝る。これ以上したら我慢できないから」
「…我慢」
隣で体を休める柊は琴葉の方へ体を向けた。
横目でそれを確認する。
「今週の金曜日、新木と飲むんだろ」
「あ…そうでしたね」
「そのあとまたうちに来たらいい」
「…」
「土曜、そのまま買い物に行く」
「買い物?」
「言い換えるとデートだ。以上、じゃあ寝る」
「っ」
もっと説明してよ、と言いかけたがやめた。というか言えなかった。
ぐっと体を引き寄せられて抱きしめられているからだ。
柊はそれ以上何もしてこないだろう。それはわかっていたのに緊張で体が強張る。
こんなふうに男性に抱きしめられて眠りについたことはなかった。春樹とだって、なかった。彼の胸の中に顔を埋めたまま、固まってしまう。
「何もしないから、安心して寝たらいい」
「…はい」
「俺は前の男ではない。塗り替えてやるから…だから安心していい」
ふっと体の緊張が解けて、目を閉じた。
この人は一体何を考えているのだろう。全くわからないけど、春樹のことが徐々に霞んでいくくらい柊のことで頭がいっぱいだった。
柊は自分で言った通り、キス以上のことはしてこなかった。
では、もしも…それ以上のことをしたいと言ったら、彼はするのだろうか。
「寝るんですか…」
天井にぶら下がる見たこともないような照明を見ながら訊く。琴葉の言葉に続くようにして照明が暗くなっていく。木製のベッドサイドテーブル上にある柔らかな照明が部屋を灯す。
「寝る。これ以上したら我慢できないから」
「…我慢」
隣で体を休める柊は琴葉の方へ体を向けた。
横目でそれを確認する。
「今週の金曜日、新木と飲むんだろ」
「あ…そうでしたね」
「そのあとまたうちに来たらいい」
「…」
「土曜、そのまま買い物に行く」
「買い物?」
「言い換えるとデートだ。以上、じゃあ寝る」
「っ」
もっと説明してよ、と言いかけたがやめた。というか言えなかった。
ぐっと体を引き寄せられて抱きしめられているからだ。
柊はそれ以上何もしてこないだろう。それはわかっていたのに緊張で体が強張る。
こんなふうに男性に抱きしめられて眠りについたことはなかった。春樹とだって、なかった。彼の胸の中に顔を埋めたまま、固まってしまう。
「何もしないから、安心して寝たらいい」
「…はい」
「俺は前の男ではない。塗り替えてやるから…だから安心していい」
ふっと体の緊張が解けて、目を閉じた。
この人は一体何を考えているのだろう。全くわからないけど、春樹のことが徐々に霞んでいくくらい柊のことで頭がいっぱいだった。