視線が絡んで、熱になる【完結】
「知ってた?一年にめちゃくちゃ変わった子がいるらしいんだけど」
同じゼミの友人でもある蓮からそう言われたのはちょうど新一年生が入学してすぐのころだった。
「変わった子?」
大学内の食堂で昼食を取っている最中、突然現れて柊の目の前に座ると意味の分からない会話を始めた。蓮は就活に向けて不自然に真っ黒に染めた髪の間から奥二重の瞳をのぞかせてニヤリ、口元を上げた。
「なんだよそれ」
「それがさぁ、みーんな大学デビューしてるのにめちゃくちゃ芋っぽくていつも一人でいるみたい。図書室によくいるみたいで俺も見に行ったんだよ。そしたら本当、なんていうのかなー、大学生には見えないし分厚い眼鏡かけてひたすら勉強してるがり勉って感じ」
「…へぇ、だからなんなんだよ」
正直興味はなかった。別に犯罪行為をしているわけでもないし、友人がいないからといってそれが問題でもない。
同じゼミの友人でもある蓮からそう言われたのはちょうど新一年生が入学してすぐのころだった。
「変わった子?」
大学内の食堂で昼食を取っている最中、突然現れて柊の目の前に座ると意味の分からない会話を始めた。蓮は就活に向けて不自然に真っ黒に染めた髪の間から奥二重の瞳をのぞかせてニヤリ、口元を上げた。
「なんだよそれ」
「それがさぁ、みーんな大学デビューしてるのにめちゃくちゃ芋っぽくていつも一人でいるみたい。図書室によくいるみたいで俺も見に行ったんだよ。そしたら本当、なんていうのかなー、大学生には見えないし分厚い眼鏡かけてひたすら勉強してるがり勉って感じ」
「…へぇ、だからなんなんだよ」
正直興味はなかった。別に犯罪行為をしているわけでもないし、友人がいないからといってそれが問題でもない。