エリート外交官と至極の契約結婚【極上悪魔なスパダリシリーズ】
身長は百五十七センチと日本人女性としては平均的。若く見られるのは、くっきり二重の大きな目のせいもあるみたい。
「マカナ! ちょうどよかった。日本語がわからなくて。頼むよ。困っているらしい」
ロビーのチェックインカウンターへ戻ったところへ、コンシェルジュのフランス人男性マルセルが私の前へ日本人の男女を連れてきた。
「わかりました」
マルセルに英語で答える。
「私がお伺いいたします」
英語から日本語へ切り替え、私と年が変わらないくらいの男女に笑みを浮かべる。
「よかった! 日本人スタッフがいて」
白いTシャツにジーンズ姿の男性は胸の前でボディーバッグを斜めかけしている。女性の方も同じようなスタイルだ。
私の胸にある〝MS.MAKANA ASAOKA〟のバッジを見て、ふたりは安堵した顔になる。
ふたりの左の薬指に視線を走らせると、結婚指輪がはめられていた。新婚旅行かもしれない。
「カードキーをビーチでなくしてしまったんです」
「かしこまりました」
私は電子メモをお客様に差し出す。
「こちらにお名前と電話番号をお願いいたします」
男性が電子メモに名前と電話番号を記入し、受け取った私は端末画面前に立ち、キーボードで操作する。ふたりの部屋利用が確認でき、目の前で電子メモの文字を消す。
「今までのカードキーは無効にしました」
「マカナ! ちょうどよかった。日本語がわからなくて。頼むよ。困っているらしい」
ロビーのチェックインカウンターへ戻ったところへ、コンシェルジュのフランス人男性マルセルが私の前へ日本人の男女を連れてきた。
「わかりました」
マルセルに英語で答える。
「私がお伺いいたします」
英語から日本語へ切り替え、私と年が変わらないくらいの男女に笑みを浮かべる。
「よかった! 日本人スタッフがいて」
白いTシャツにジーンズ姿の男性は胸の前でボディーバッグを斜めかけしている。女性の方も同じようなスタイルだ。
私の胸にある〝MS.MAKANA ASAOKA〟のバッジを見て、ふたりは安堵した顔になる。
ふたりの左の薬指に視線を走らせると、結婚指輪がはめられていた。新婚旅行かもしれない。
「カードキーをビーチでなくしてしまったんです」
「かしこまりました」
私は電子メモをお客様に差し出す。
「こちらにお名前と電話番号をお願いいたします」
男性が電子メモに名前と電話番号を記入し、受け取った私は端末画面前に立ち、キーボードで操作する。ふたりの部屋利用が確認でき、目の前で電子メモの文字を消す。
「今までのカードキーは無効にしました」