エリート外交官と至極の契約結婚【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「そんなんじゃ愛し合っているふたりに見えないぞ」
そんなことを言っても私には経験がないからわからない。二十六歳になるが、今まで心を奪われた人はいなく、甘い時間を過ごした経験なんてないからだ。
以前ミランダに未経験だと話したら、呆気に取られていた。
「早くしろ。本当にキスするぞ」
脅しが入って、困惑しながら背伸びをして月城さんの首へ腕を回した。
「やればできるじゃないか」
月城さんは楽しんでいるみたいに見える。
「こ、これはいつまでやっていればいいんですか?」
彼に体重をかけないようにしている腕と、背伸びした足がつりそう。
「この辺でいいか」
ようやく終わりだと思ったとき、月城さんは私をお姫様抱っこした。
「ええっ!? お、下ろしてくださいっ!」
「静かにしろ。久しぶりに会えた恋人同士がキスの後なにをすると思う?」
未経験だけど、その問いはわかる。
彼から甘い雰囲気が漂っている気がしてうろたえる一方だ。
「で、でも……」
私を抱き上げた彼はすぐ後ろの開いていた窓から室内へ歩を進めた。
「窓を閉めてカーテンを引け」
部屋の中はベッドサイドのライトしかつけられていない。
お姫様抱っこをしたまま向きを窓の方へ変えられ、言われた通りに閉めた。そして、月城さんはつかつかと私のセミダブルベッドの横に歩み寄った。
視線が絡み合ったその瞬間、ドクンと心臓が跳ねる。
そんなことを言っても私には経験がないからわからない。二十六歳になるが、今まで心を奪われた人はいなく、甘い時間を過ごした経験なんてないからだ。
以前ミランダに未経験だと話したら、呆気に取られていた。
「早くしろ。本当にキスするぞ」
脅しが入って、困惑しながら背伸びをして月城さんの首へ腕を回した。
「やればできるじゃないか」
月城さんは楽しんでいるみたいに見える。
「こ、これはいつまでやっていればいいんですか?」
彼に体重をかけないようにしている腕と、背伸びした足がつりそう。
「この辺でいいか」
ようやく終わりだと思ったとき、月城さんは私をお姫様抱っこした。
「ええっ!? お、下ろしてくださいっ!」
「静かにしろ。久しぶりに会えた恋人同士がキスの後なにをすると思う?」
未経験だけど、その問いはわかる。
彼から甘い雰囲気が漂っている気がしてうろたえる一方だ。
「で、でも……」
私を抱き上げた彼はすぐ後ろの開いていた窓から室内へ歩を進めた。
「窓を閉めてカーテンを引け」
部屋の中はベッドサイドのライトしかつけられていない。
お姫様抱っこをしたまま向きを窓の方へ変えられ、言われた通りに閉めた。そして、月城さんはつかつかと私のセミダブルベッドの横に歩み寄った。
視線が絡み合ったその瞬間、ドクンと心臓が跳ねる。