エリート外交官と至極の契約結婚【極上悪魔なスパダリシリーズ】
領事館の入っているタワーのエレベーターで駐車場に到着すると、月城さんは助手席のドアを開けて私を乗り込ませる。
運転席に着座した月城さんはエンジンをかける。
「さてと、決着をつけにいこう」
「でもどこに彼がいるのかわからないわ」
「昨日電話し、アポは取ってある」
いつの間に……。
月城さんは不敵な笑みを浮かべ、車を発進させた。
ハーキム氏のオフィスは領事館からそれほど離れておらず、三十分後にはロビーの受付で彼を呼び出していた。
いつもふらふらしているから、会社に出てきているかわからない。
高い天井からぶら下がるシャンデリアや金の調度品が目立ち、さすがにお金のかけられたビルのロビーだった。
私たちはロビーのソファに座ってハーキム氏を待つ。
たっぷり三十分待って、ハーキム氏はやって来た。待っている間、私はイライラと不安が募ったが、月城さんは長い脚と腕を組んで余裕の表情だった。
ハーキム氏がボディガードを連れて現れ、思わず私が立ち上がろうとすると、月城さんに腕を掴まれて腰を下ろさせられる。
いつものようにカンドゥーラをまとった彼は私たちの対面に座り、ムスッとした顔を向けてくる。
「私たちが夫婦になった証明書です。彼女は正式に私の妻です。もう二度と彼女の前に現れないでください」
ハーキム氏は苦虫を嚙みつぶしたような表情で、月城さんが差し出した書類へ視線を向ける。
運転席に着座した月城さんはエンジンをかける。
「さてと、決着をつけにいこう」
「でもどこに彼がいるのかわからないわ」
「昨日電話し、アポは取ってある」
いつの間に……。
月城さんは不敵な笑みを浮かべ、車を発進させた。
ハーキム氏のオフィスは領事館からそれほど離れておらず、三十分後にはロビーの受付で彼を呼び出していた。
いつもふらふらしているから、会社に出てきているかわからない。
高い天井からぶら下がるシャンデリアや金の調度品が目立ち、さすがにお金のかけられたビルのロビーだった。
私たちはロビーのソファに座ってハーキム氏を待つ。
たっぷり三十分待って、ハーキム氏はやって来た。待っている間、私はイライラと不安が募ったが、月城さんは長い脚と腕を組んで余裕の表情だった。
ハーキム氏がボディガードを連れて現れ、思わず私が立ち上がろうとすると、月城さんに腕を掴まれて腰を下ろさせられる。
いつものようにカンドゥーラをまとった彼は私たちの対面に座り、ムスッとした顔を向けてくる。
「私たちが夫婦になった証明書です。彼女は正式に私の妻です。もう二度と彼女の前に現れないでください」
ハーキム氏は苦虫を嚙みつぶしたような表情で、月城さんが差し出した書類へ視線を向ける。