未来に咲けるその日まで。
夜の空は、何故涙が出るのだろう。

手を伸ばし、そっと空気を掴んでみる。

少しあたたかくて、少し悲しくて。

私は目を閉じる。深い意識の向こう側で、何とも言えないような感覚に包まれて眠る。

その中でいつも考えているのは

明日は誰の為に生きようか、と。

私は強くなんかない。強がっているだけ。1人でも大丈夫、生きていける。毎日楽しい、充実している。

そんなの嘘。本当は毎日不安で不安で仕方ない。周りから置いていかれるのを感じているから余計にそう思うのかもしれない。本当は誰かに愛されたい。本当は誰かとずっと笑い合っていたい。

人を好きになる事を、いつの間にか諦めてしまっていたのかもしれない。今から人を好きになることは出来るのか分からない。

毎日必死になって、恋をすることに時間を割かなかった。仕事を言い訳に忙しさを言い訳に、人を好きになることを諦めて、自分を守ることしかしてこなかったから。

本当は誰の為に生きているのかですら分からなくなってしまう。ただ、ただ願うのは私の周りの人が幸せになって欲しいということだけだったから。
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