愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
頭がくらくらする中、目を開ける。


「…あれ?…私何して…?」


そう思いあたりを見渡すと真上にアキさんがいた。


「…弥生?大丈夫か?」
「うん。ちょっとくらくらするけど…、大丈夫」


起き上がろうとすると、アキさんに止められる。


「まだジッとしていろ。のぼせて倒れたんだ。…ほら水」


そう言ってアキさんは水を渡してくれた。
ほんの少しだけ起き上がり水を飲む。
飲み終わったら、アキさんの手によりすぐに横になる。

冷えた水に少し頭が覚醒する。

真上に見えるアキさんをボーっと見る。

ん?
真上?

今、アキさんに膝枕されてる!?

徐々に覚醒する頭。

お風呂場でのぼせて、アキさんにベッドまで運ばれた。
そのうえ膝枕までしてもらっているってこと!?

うわぁあああ!

やっちゃったよ!

すっごい心配そうにするじゃん!
そうだよね!そうだよね!

目の前で婚約者が倒れたんだもんね。
そりゃそうなるよ…。
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