愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
濡れタオルを頭に置いてくれて…。
ってちょっと待って、今の私は服を着てるよね!?
ということはこの服もアキさんが着せてくれたってこと!?

あぁ…!

恥ずかしさ通り越して悲しくなる。

こうなったら恥を承知して早めにお風呂からあがればよかった…。
小林弥生、反省します。


「ん。もう大丈夫そうだな」


アキさんは私の頬を手を添えながら優しく微笑む。


「うん。…ごめんね?」
「いやいい。それに謝るよりも俺は欲しい言葉があるんだが?」
「ふふ。ありがとう。アキさん」
「どういたしまして」


そう言って頭のタオルをどかし、私はアキさんの膝からベッドに移動する。
男性らしい堅い膝だったけど私にとっては極楽の枕でした。

ちょっと変態ちっくかな?


「今日はもう寝ろ」
「アキさんは?」
「仕事が残っているから片付けたら寝る。だから安心して先に寝なさい」
「はーい」


アキさんの言葉に甘えて、私はそのまま眠りについた。
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