愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
でもどうやってこの状況を抜け出せば…?
お手洗いだって行きたいし、顔だって洗いたい。
それに着替えて朝ごはんだって作ってあげたいし。


「…ふんっ!」


うわ…!びくともしない!

腕力強すぎるよアキさん!!
これは無理だな…。

うーん。どうしよう…。

あ、そうだ…!
握り締められているトップスを脱げば脱出できるのでは!?

そうと決まれば…。


「よっと…」


ぬ、抜け出せた!!
私って天才!よしこれでお手洗いいける。
結構我慢してたんだよねぇ。


「んん…?」
「っ!…起きちゃった?」
「…。」


よかった。寝てるだけだ。
ホッと肩を落とす。

にしても私のパジャマぎゅってして可愛いな…。
こういうのをギャップ萌えっていうんだよね。


「ふふ、いい子で寝ててね。」


そういってアキさんの頭を撫でる。
この時アキさんの耳が赤くなっているのに、私は全く気づかなかった。
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