愛しの彼に溺愛～石油王の場合～

そう思わず呟いてしまうほど、実際に見るチャペルは素敵だった。

京都ならではの和風の風景にポツンとある小さなチャペル。
それでいて可愛らしくて上品で、まるで童話から出てきたみたいなそんな素敵な場所。


「こちらがお庭になります」


チャペルの奥に進み左に曲がると、少し広めのお庭が出てくる。

芝生はとても丁寧に整えられていて、真ん中付近にある小さな噴水が可愛らしい。
所々に白いテーブルと白い椅子があって、なんだろう。

うん。とってもメルヘン！！
ちょっと可愛すぎじゃないかな…？

そんな私の心情を察したのか、プランナーさんが「こちらのテーブルや椅子は見本となります。もう少し落ち着いた物もございますので、もし気になるようでしたら資料をお渡ししますね」と声をかけてきた。

このお爺ちゃんプランナー商売上手！！

人畜無害な顔でめちゃくちゃ的確にプレゼンしてくる！
これは侮れない…。