愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
結婚式ってあの結婚式だよね!?
呼べるのなんて両親とあと少ない友達…。

マスターをいれればもう少し増やせるけど…、石油王の結婚式ってそんなこじんまりしてないよね!?

そもそも私は前で話すだけでも緊張するのに、絶対結婚式なんて大舞台緊張するに決まってる。


「…結婚式したくないのか?」


眉間にしわが寄っているアキさん。
機嫌が悪くなってる…。


「したくないわけじゃないの!」


アキさんの眉間にしわはよったまま。
無言の圧を感じる。


「えっと、私友達が少ないの。だから招待する人そんなにいないし…それに」
「それに?」

「石油王の結婚式って豪華そうで…私…」


豪華な結婚式を想像して青ざめる。


「絶対緊張しちゃう!!」


影に逃げてきた私にとってそんな目立つイベントの主役をするなんて…。
絶対ドジりそう!!…考えただけでも足が震える。
ドジらないように色々対策しないと…!!


「ッククク」

「え?」


アキさんが顔を手で隠し笑っている。
そこには先ほどまでの不機嫌の様子は全くなく、むしろ真逆で笑うほどご機嫌になっているようだった。

え、なんで?
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