愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
先程の心の叫びが漏れてたのか、神妙な顔をして「だってさ」と千景先輩が口を開く。


「だって、なんですか?」

「あんなに分かりやすい態度取られてて気づかなかったの弥生ちゃんぐらいよ?」
「え、そんなにですか!?」
「そりゃそうでしょ。貴方の担当案件だけ森くんは直接フロアに来てたのよ?」


正直かなりまめな人だなーぐらいにしか思っていなかった。
だって仕事以外の話したことないし!


「それって弥生ちゃんと話したいからって事でしょ?しかも周りに威嚇までしてさ。ワンコかよ」
「あーワンちゃんなのすっごい分かります!」
「でしょ?弥生ちゃんが近づくたび尻尾振ってたから」

「そ、そうだったんですね…」


唖然とするように目が丸くなる。
それと同時に思い出す。

さっき行われた告白の事。
思い出すと気分が落ちる。悪い事をしている気分で罪悪感がすごい。

それに目ざとく二人は気づく。
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