愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
リ、リムジンの内装ってこんな感じだったの!?

そう思うほど気品にあふれた内装だった。
真っ黒の車内と同じ真っ黒な座席は座り心地が雲のようにふかふか、周りも煌びやか過ぎずに落ち着いている。
真ん中には冷蔵庫のような空間がありドリンクが用意されていた。

雑誌で見たリムジンの内装と全然違う。
あっちはもっと派手でピカピカしてて、こう目が痛くならないのかなって感じだったのに…。

このリムジンはむしろ落ち着いて快適に移動する車って感じで安心する。
リムジンっていろんな種類があるんだなぁ…。

まぁ、それにしたって「広い…」と口に出してしまうほど広い。

むしろ寝れるけど?


「旅館までの道のりがあるからな。くつろげる方がいいだろう」
「そうね。あれ?そんなに遠いの?」
「車で一時間くらいだったな」
「一時間ってことは海のあたりじゃないの?」
「いや海辺だ。だが奥まった所にある旅館なんだ」
「へぇー。そうなんだ!」


奥まった所にあるってことは静かな所よね?
ゆったりできそうで良さそうかも!
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