愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
当然のイケメンに古田愛理の顔が歪む。
なんとか歪んだ表情から笑顔に変え再度話しかけてくる。


「え~と、小林の本性知らない感じぃ~?コイツ超ビッチって中学の時有名だったんだよぉ?だから騙されてるんじゃなぁ~い?」
「騙されてるって…」
「あれぇ~だって本当じゃん!愛理の彼氏奪ったの小林でしょ~?」


この人、何の話をしているの?
私が彼氏を奪う…?

確かに中学一年生のころはモテた。
告白だって何回もされた。

けど私は誰とも付き合わなかった。
だから彼氏を奪うなんてことはしたことがない。


「ビッチなのはそっちでしょ?」


そう口を開いたのは私の隣にいるイケメンさん。
その言葉に古田愛理は更に顔を歪める。


「僕ね。とある人に頼まれて此処にきているんだよ」
「はぁ?」
「知らない?伊豆原聡(いずはらさとし)って人」


その言葉に古田愛理は分かりやすく動揺した。
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