愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
三人での観光
甘い時間というのはこういう時間なんだろう。

朝にしては遅く、昼にして少し早い時間に目が覚める。
アキさんは優しく私の頭を撫でる。

恥ずかしい気持ちもあるけど、心がとてもあったかい。

アキさんの腕の中は心地よくて、ついつい擦り寄ってしまう。
少しくすぐったかったのか、アキさんは小さく笑う。

ベットから出たくないほどに、ゆったり、まったりした幸せな時間だった。


「そろそろ、起きなくちゃ」
「まだいいだろ?」
「ダメ。朝ごはん食べれなかったから、せめてランチは食べないと」
「…観光に行けなくなるか?」
「そういう事。観念したら、腕ほどいてくれる?」
「仰せの通りに」
「よろしい!」


でも観光も楽しみにしてたんだから!
そう思い、ルンルンで支度をする。

少し腰が痛い気がするが、移動は車になるし問題はないだろう。

ランチは行きたいお店があったけど、時間も時間だしと旅館の中にあるレストランに行くことにした。
ビュッフェスタイルでとっても美味しいらしい。こっちも楽しみ!

レストランがある二階につくと、いい香りが立ち込める。

お料理のいい香り。
そう思いながらアキさんとレストランに入ろうとした瞬間「二人とも早いランチだね」と声をかけられた。
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