俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
 デパートに着きデパート内の家電製品屋で家電は冷蔵庫、電子レンジ、オーブントースター、炊飯器、洗濯機、掃除機、テレビ、これから暑くなるので扇風機も購入した。エアコンは各部屋についていてこれほどありがたい物はない。家具はゆとりをもって三人掛けのネイビーのソファー、寝室に置くダブルベット、サイドチェスト、ダイニングテーブル 、テレビボードと生活に必要な最低限の物を購入し、この日の為にATMでおろしてきた何十枚もの諭吉とおさらばした。

「だ、ダブルベットとか結婚した! って感じがしますね」

 ちょっと照れくさそうに目尻を下げて笑う彼女が可愛くて愛おしくて、ドスっと弓矢が心臓を突き刺したかのように痛苦しくなった。

「付き合うを通り越して結婚になったけど、これから新婚生活を楽しみましょうね」

「はいっ」

 何だかんだで全て購入して、配送手続きなどをしていたらあっという間に空は綺麗なオレンジ色に変わり夕方になっていた。
 お互いまだ実家暮らし。彼女の実家まで車で送り届けた。
 本当は帰るのを引き止めて朝まで返したくない、と思っていたが大事な一人娘を嫁入り前に朝帰りなんかさせたらあの貫禄のあるお義父さんが黙っていなさそうな気がして、そう焦る事はない。これからずっと一緒になんだから、と自分に言い聞かせ、理性を総動員して耐えた。
< 12 / 186 >

この作品をシェア

pagetop